5月29日、作業の納品をすべて完了、晴れ晴れとした気持ちで近くの国立科学博物館に向かいました。事前にネットで見た人骨や人の頭部が展示されています。ちょっと怖い感じもするしDNAなんて難しそう・・・ですが、動画が多い展覧会で気軽に見学できました。
日本人の祖先は4万年前に日本列島に到達。縄文時代の前の旧石器時代、沖縄の石垣島で発見された2万7000年前の人骨「白保人」を、2006年に実用化されたDNEゲノム解析機器で分析、出来上がった「復顔」は目の色や髭まで分かったとの事で驚きました。この「白保人」の6%のDNAを今の私たちも受け継いでいるとの事。
続く縄文時代は縄文式土器が作られるようになり、私が学生だった「うん十年」前は、6000年前と習ったのが、最近1万6000年前に始まったことが技術の進歩で明らかになったそうです。北海道から出土した人骨のゲノム解析の結果とNHKの「8K」技術のCG映像が、自己紹介してくれました。その女性はたくさん子どもを産み、虫歯で歯が無くなり、この頃は虫歯も病気も我慢するしかなかった、と語ります。ちょっと痛いと鎮痛剤を飲む自分と比べたり、当時は頑丈でない建物で野生動物や自然災害もとても怖かっただろうな、と想像しました。
水田耕作が始まった弥生時代は約2800年前から始まり、朝鮮半島からの青銅器文化と人が移動してきたことが、DNA解析で分かったそうです。
3世紀頃からの古墳時代の人骨の分析では、前方後円墳の片側に2体、もう別の方に2体、夫婦が埋葬されていると考えられてきたそうです。ゲノム解析の結果、熟年男性と若い女性の親子、もう別の方は異母兄弟と判明、この時代の家族像なども分かってきたとの事。この技術は、お酒に強い、シミができやすい肌、などの特徴まで分かるそうです。
これらの文字情報が無い時代の事を、ゲノム解析の技術が知らせてくれるようになったのは画期的な事。そのとてつもない技術の躍進を紹介する展示が盛りだくさんでしたが、「イヌのきた道」「イエネコの歴史」コーナーでは癒されました。
今月はおかげさまで、業者様からたくさんいただいている作業の納品で、少し忙しかったです。メンバーさんもスタッフも、古代DNA展でリフレッシュ出来たなら、何よりです(^^)。