冬の訪れを感じさせるような冷え込みの11月20日、ご縁あって株式会社ヴァーブクリエーション様を訪問いたしました。浅草に本社を構える同社は、靴やバッグの製造メーカーです。お忙しい中、中川社長に工場をご案内いただきました。
中川社長は「先を見て動き、幸せな社会を創造する」という企業理念のもと、商品開発・製造・販売にとどまらず、東都製靴工業協同組合、全日本革靴工業協同組合連合会、一般社団法人日本皮革産業連合会などの重要な役職を歴任されてきました。また、台東区産業フェアの企画・開催にも中心的な役割を担われています。近年は台東区内の福祉分野にも貢献できないかと模索され、今回3Bにお声がけくださったことで、この見学が実現しました。
工場には、靴の側面や内側、甲の部分、靴底などを裁断するための多様なサイズの刃型が整然と並んでいました。革に刃型を載せ、「クリッカー」と呼ばれる裁断機でカットする様子を拝見しました。効率的に縫製できるよう、刃型の段階から工夫が凝らされているとのことでした。
（中山社長とクリッカー）
さらに、靴製造の世界でも近年「リサイクルレザー」を用いた商品が少しずつ広がっているそうです。ヴァーブクリエーション様では端革をA4サイズ程度にカットし、リサイクルしやすい形に整えているとのことでした。工場には、厚手の革、薄く光沢のある革、牛革の表面を起毛させた柔らかなヌバック、カラフルな革や深みのある色合いの革など、さまざまな素材が積まれていました。
（中山社長ととりどりの革）
中川社長の気さくなお人柄に心惹かれました。スタッフの皆様にもお忙しい中ご対応いただき、さらに革のお土産まで頂戴し、誠にありがとうございました。メンバーとの試作が今から楽しみです。