2018年3月20日(火)栃木レザー見学ほか
淺草ものづくり工房主催の「モノコババスツアー」に一般参加してきました。
参加を快諾くださいまして、本当にありがとうございます。
見学先は、
・タンニン鞣しタンナー(栃木レザー)
・OEM&PB展開メーカー(コンパニオン製靴)
・底材加工の技術(力ニッピ・フジタ越谷加工)
なかでもタンニン鞣しタナーの栃木レザーさんは業界では有名どころ。
昔ながらの天然のなめしが見学できる機会は貴重でした。
午前中にまわった栃木レザーさんからご紹介させて頂きます。
まずは「皮」skinから「革」leatherへの「20のプロセス」から見ていきます。
材料となる牛皮と豚皮。
右側がアメリカ産牛皮。左側が日本産牛皮。
黒毛和牛より赤毛が厚くて丈夫。
黒毛は白くするのが難しいとか。
豚皮。国産です!
1原皮の水洗い
2背割り
牛の姿の皮を背中心からナイフで2等分します。
「丸革を半裁する」っていうとプロっぽいと社長さんの説明。
3石灰漬けによる脱毛
ゆっくりと毛を解かすことで皮へのダメージが少なくなります。
とれた毛はこんな感じに足下にも。
4フレッシング
余分な皮脂や汚れを落とします。
ここで出る牛脂から石鹸ができるとか。
「牛乳石鹸」は牛脂を使用しているとのこと。
豆知識が増えました。
5脱灰と酵解
皮の中和と表面を整える作業。
終えると真っ白です。
6ベジタブルタンニンでなめす
小さな水槽がたくさん!
溶解液の濃度の濃淡に分かれて水槽があり、注文によってどこでストップするのかが決まります。
7水絞り
しっかりと水分を取り除きますが、あまり絞りすぎると皮が扱いづらくなるので、ほどほどに。
8可脂
油分を加えて加工しやすくします。
ふたり係の作業で、なかなか大変そうでした。
9セッター(厚みを均等にする) 10乾燥 11革すき
このあたり、見学時間が短かったので省略となりました。残念。
12再なめしと染色
木の樽だと1樽=1色ですが、最近はオーダーに合わせて染色が必要となってきており、洗浄できるアルミの樽も導入されています。
13再セッター
ここでもう一度水分を絞ると同時に革を伸ばします。
14ハンドセッター(手のばし)
15味取りと乾燥
じっくりと水分を飛ばします。「味取り」って言うんだ。へぇーーーー。
こちらはサドルレザー。
16バイブレーション(再度、革に柔軟性をだす)
乾燥によるシワをとります。
17塗装
色と艶を加えてお化粧します。
18アイロンと仕上げ
オーダーに応じて型押しやポリッシングです。
19計量
面積によって価格が決まるので、機械による計量です。
20梱包と出荷
いってらっしゃい!
短い時間のなかで、とても丁寧に山本昌邦社長がご説明くださいました。
ここから午後の見学です。
・OEM&PB展開メーカー(コンパニオン製靴)
イタリアンマッケー方式を拝見しました。
・底材加工の技術(力ニッピ・フジタ越谷加工)
靴の底がこんなにもおしゃれになるのかとびっくり!
社長さんの個性あふれる靴底です。
まる一日充実した工場見学でした。